夏の暑さ対策について
5月に近づき、だんだんと暑い日が増えてきたような感じがします。皆さんは夏の暑い日の管理温度の対策はどうしてらっしゃいますか?
クワカブを飼育するのは主に室内だと思いますが、日本の夏の室内温度は本当に暑く、日中誰もいない中窓を閉め切っていると軽く40℃を越していきます。場合によっては50℃近くなることもあるかもしれません。こんな中、クワカブを管理するのはとても大変ですよね。
日本のクワカブならまだ耐えうる力もあるかもしれませんが、外国産のクワカブにとって温度が合わない環境で過ごすのはかなり厳しいものがあります。また虫だけで なく、菌糸ビン飼育やマット飼育をする場合も注意が必要です。高温状態を続けると菌糸の劣化やマットの再醗酵による温度上昇が生じる場合があります。
飼育するクワカブを少しでも快適に管理してやる為には、管理者となる人間の工夫が絶対不可欠となってきます。あくまで私、Shihoの考えですが、虫飼育に適度な温度帯は夏場の場合~28℃位までだと思っています。(勿論虫の種類によってはもっと低い場合もあります)
今日はこの暑い夏の温度に対してどのように工夫すれば乗り切ることが出来るのかをちょっとアイディアを出しながらご紹介してみたいと思います。
夏の温度管理対策の例
・エアコンでの管理方法
この方法は私が思う一番ベストな方法です。しかしコストが割高になる、家族の理解など、なかなか問題があり、そうそう容易に実行出来るものではありません。
・小スペース間における簡易冷房による管理方法
簡単に言うと、ガラス温室やメタルラックなどの空間を小型冷却装置によって冷やす方法です。小型冷却装置自体は少々割高ですが、電気代がエアコンと違いそこまでかからない利点があります。ただし、飼育スペースはそこまで広くありません。
・冷蔵庫に手を加えて冷却装置として使用する管理方法
専用の小型冷却装置が見つからない場合、少々手が必要ですが、冷蔵庫を使用する手もあります。冷蔵庫の扉を外して冷蔵庫ごとその管理する空間に入れてしまうやり方です。大きな冷蔵庫を使用すればそれだけ大きなスペースを冷却することも可能かと思います。
・衣装ケースや発泡スチロールなどの中でも保冷材交換
大型の発泡スチロールや衣装ケースなどに、市販の保冷剤や、ペットボトルに塩水などを入れ、凍らせたもの等や保冷材などを入れて、交換しながら保冷する方法。この方法はお手軽ですが、常に冷却材の持ち具合を気にしておかなければなりません。夏の特に暑い日などは一日に何度も交換が必要になるでしょう。使用するケースは衣装ケースよりは発泡スチロールの方が効果が高いです。
・扇風機を回し続ける方法
その名の通り、飼育しているスペースに扇風機を回し続けて少しでも風通しをよくしてやる方法です。ただ溜りうる熱は拡散出来るのかもしれませんが、元々の室内の温度が高い為、そこまでの効果は期待出来ないと考えます。扇風機を回すならば、出来れば窓を開けて通気が抜けるような状態で回すと少しは効果もあるのではないかと思います。
・水槽などの大きな容器に水を入れ、その中で管理する方法
この方法は一部の方達の間では昔から実行されていた方法です。私の知人にもこの方法を試して管理されていた方が何人かいます。気温より水温の方が温度変化が少ないと考えた方法です。
水槽などに水を貼り、その中に幼虫が入った菌糸ビンやマットビンなどを8分目位まで入れ片口まで水につかるようにして管理する方法です。主に幼虫管理で使い、ケースが浮いてしまう成虫管理にはちょっと不向きかと思います。
如何でしょう?
夏の暑さ対策方法、いくつか例を挙げてみましたが、どれも一長一短がありますよね。上記に挙げたのはほんの一例だと思います。もっと他にももっと有効的な方法があると思います。
野外にいる生き物、ましてや海外に住んでいる生き物を異なる環境下で飼育するのはとても難しい事だと思います。虫の立場に立ち、どうやったら快適に過ごさせてやる事が出来るか・・。それを工夫して考えるのも、また昆虫飼育の醍醐味ではないでしょうか。皆さんも色々と工夫をして暑い夏を乗り切って下さいませ。(^^)
8 Comments »
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発泡スチロールの箱に入れて保冷しようと思いますが、密封しても大丈夫でしょうか?
もし空気穴が必要であれば、どれくらい必要でしょうか?
Comment by ame — 2019年6月9日 @ 2:55 PM
ame さん
レスありがとうございます。
発砲スチロールでの保冷ということですが、おそらく一日に何度も取り換えることになると思いますので、その都度開封するためそこまで通気穴は必要ないかもしれません。
どうしても気になるようなら小さ目の10円玉位の穴を一つ位空けてみてもよいかもです。
保冷剤が解けたまま長時間放置すると、今度は逆に中の湿気で蒸しあがり軽く40℃近く上がってしまいますので、どれ位の時間保冷剤が持つのかを時期を変えて何度かテストしてみるのをお勧めします。
あくまでご参考程度に聞いて頂ければ幸いです。
コメントありがとうございました。
飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2019年6月9日 @ 8:21 PM
蓋付きの発泡スチロールで管理を始めました。
蓋は閉じた方が良いでしょうか。
それとも開けたままでいいでしょうか?
Comment by aki — 2020年6月4日 @ 4:52 PM
aki さん
レスありがとうございます。
蓋は一箇所でも通気孔などがあれば閉じても良いとは思いますが、発泡スチロールは熱がこもりやすいので、今からの時期でしたら中の温度がどんなに暑くなっても30℃を越えないように気をつけて管理すればよいのかなと思います。
あくまで私個人の考え方ですのでご参考までに・・・。
飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2020年6月5日 @ 5:07 AM
去年から息子と一緒にカブトムシを育ててます。現在、ベランダで育ててますが、屋内に入れたほうがいいのでしょうか?昨日2匹羽化していまして、虫かごに移しました!成虫も残りの幼虫達も暑さで死ぬこともあるのかな?と心配しておりまが、大丈夫でしょうか?
Comment by ジャスティン — 2020年6月25日 @ 5:52 AM
ジャスティンさん
おはようございます。
国産カブトムシでしたら、基本外での飼育は可能ですが、置く環境にもよって状態が悪くなる場合もあります。
直射日光は絶対に当たらない場所に置くこと、今からの時期は気温も上がりますので、マットの再発酵などに注意してあげる必要があります。
幼虫のマットは種類によっては、ある程度の温度と水分があると、再発酵する場合があります。
再発酵してしまうと、マット内の温度は軽く40度以上は越えてしますので、そうなると中の生体はかなりのダメージを起こしてしまいます。
また、屋内に入れた方が直射日光などからは防げますが、屋内は熱(暑さ)がこもります。
特に日中だれもいない場所などで閉め切っていると、室内温度はグングン上昇してしまいます。
少し手間はかかりますが、ケース内の温度を温度計を入れるなどして、計測してみることをお勧めします。
常にケース内の温度を適温(15~27℃の範囲内)にするように気を付けておけば、マットの再発酵の心配もそこまではないのではないかと思います。
あくまで私個人の考え方ですので、ご参考程度にして頂ければ幸いです。
宜しくお願い申し上げます。
飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2020年6月25日 @ 7:33 AM
スマトラオオヒラタクワガタを飼い初めた、ビギナーですが夏場の就寝時
エアコンは切ってますが室温30度位になりますが、夜間のみカゴの上に保冷剤を置こうと思っていますけど、大丈夫でしょうか?
Comment by Koji — 2024年5月3日 @ 2:27 AM
Koji様
コメントありがとうございます。
スマトラオオヒラタはインドネシアに生息しています。
向こうは日中は暑いですが、瞬間的な暑さは日本の方が上回ると思います。
ギリギリ30℃以下であれば大丈夫だとは思いますが、それ以上の温度帯が長時間続くとなると生体にとってはダメージを受けてくる可能性があります。
夜間よりも日中の方が暑いので、保冷剤はどちらかというと日中の方こそ必要だと考えます。
あくまでも私個人の考え方ですのでご参考程度にして頂ければ幸いです。
飼育日記担当:Shiho
Comment by tsukiyono — 2024年5月3日 @ 6:58 AM